1824年のウィーン、”第九(交響曲 第9番)”初演の4日前・・・ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンはまだ合唱パートを書き終えていなかった。それを危惧した音楽出版社のシュレンマーは音楽学校から一番優秀な学生をベートヴェンの写譜師(楽譜の清書屋さん)として招いた。そこに現れたのは若き作曲家を目指す女性アンナ・ホルツだった。・・・今なお謎とされている3人目の写譜師を女性とし歴史に隠されたもう一つの物語として晩年のベートーヴェンを描いた作品。
第九初演の時、客席の惜しみない拍手が聴こえなかった位、難聴だったベートーヴェンがなぜに超(長)大作”喜びの歌”を書けたのか小学校の時に伝記を読んで依頼ずっと不思議に思ってました(このお方の伝記のおかげで本を読む楽しさを知ったきがします。それまでは読書感想文書くために読む・・・苦痛なものと思ってました。ホント感謝です。)。本作品は実話を基にしているけど実話ではないので、納得したとは言えませんが伝記で読んだベートーヴェンが実写になるとこうなるよなぁ~とある種感心して観てました。どの宮廷・貴族に属さず、親族に恵まれず、難聴とも戦い、決して恵まれた環境ではないのに、苦労しながらも自分の信念貫いて曲作りに励んでいる姿が、小学校の音楽室や教科書に載っていたあの険しい形相となって現れているんだなぁって趣き深く観てました。この作品観ていて作曲者本人がマエストロとして演奏した曲がとても聴いてみたくなりました。今の曲風と全然違ったりして・・・(苦笑)。女性だからと差別されながらも孤高のベートーヴェンを支持し、尊敬しながらも臆することなく意見をぶつけ、彼の信頼を得た強く美しい女性アンナ・ホルツを演じたダイアン・クルーガー素敵でした(「戦場のアリア」も良かった~)。これ観たらベートーヴェン聴きたくなったかも・・・サントラ買うかな・・・

