“龍が如く2”にどっぷり漬かり、クリアーしたのでその後本当は”英語漬け”にもどっぷり漬かろうとしていたのですが、ついつい東野圭吾作品に逃避してたらこっちにどっぷり漬かってました(苦笑)。
以下この一週間に読んだものです。
『手紙』
強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。
今秋映画化され話題となった作品です。映画とストーリーの根本は一緒でも設定が違うようなので一概に言えないですが、原作を読んで、「兄・剛志役の玉山鉄二と白石由美子役が沢尻エリカは配役美化しすぎじゃないの?」とまず最初に思いました(苦笑)。弟役の山田孝之はドラマ「白夜行」(これも東野圭吾原作)や「タイヨウのうた!」(中国出張のとき3回位繰返しDVDで見てました。香港で正規版で沢尻エリカのCD買ったし・・・このドラマは良かった・・・)のイメージが強いから合っていると思いました(映画観てないのに勝手に思ってます・・・苦笑)。
重犯罪者の家族に対する差別がテーマです。差別され続け表を大手振って歩くことはできないのは仕方がないと思います。もし同じ境遇に立たされてもそう思うでしょう・・・。平野社長の言葉はごもっともです。これ読んでいてふと高橋歩の「ポジティブでもなく、ネガティブでもなく、リアルに」という言葉を連想致しました。是非読んで頂きたい作品の一つです。
妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった。映画「秘密」の原作であり、98年度のベストミステリーとして話題をさらった長篇小説。
広末涼子が主演で映画化された作品。最後の終わり方がハッピーエンドと呼んでいいのか・・・なんとも切ない終わりでしばらく切なさが尾を引いてしまいました(苦笑)。設定が以前読んだ「四日間の奇跡」と似ていて趣き深かったです(こちらも終わりが切ないです。)。
十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。彼女から、殺人を告白された哲朗は、美月の親友である妻とともに、彼女をかくまうが…。十年という歳月は、かつての仲間たちを、そして自分を、変えてしまったのだろうか。過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描いた長篇ミステリー。
ミステリー小説なのですが、「ジェンダー」の問題が取り上げられていて、社会的要素も含まれ趣き深い作品だと思います。丁寧な謎解きが行われる為途中で展開が読めてしまいましたが興ざめすることなく結末を読みちょっとした余韻にひたり・・・とても楽しませてもらいました。
不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、二十年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。どうしようもない若者だった拓実は、「トキオ」と名乗る少年と共に、謎を残して消えた恋人・千鶴の行方を追った―。過去、現在、未来が交錯するベストセラー作家の集大成作品。
NHKの夜中のドラマでやってましたね・・・(シャレなのか主演が国分太一なんですよね~wでも役柄ははまってたと思います。)。親と子がテーマ。若き頃の拓実のどうしようもないダメっぷりが笑えました。千鶴の友人として登場する竹美の台詞は↑「手紙」に通ずるものがあって趣き深かったです。
奪取された超大型特殊ヘリコプターには爆薬が満載されていた。無人操縦でホバリングしているのは、稼働中の原子力発電所の真上。日本国民すべてを人質にしたテロリストの脅迫に対し、政府が下した非情の決断とは。そしてヘリの燃料が尽きるとき…。驚愕のクライシス、圧倒的な緊迫感で魅了する傑作サスペンス。
私が東野圭吾にはまったきっかけとなった作品 。2回目でしたけどまたまた楽しませてもらいました。物凄く分厚いのですが展開が緊迫していて、面白くサクサク読めます。原発の安全性を再度問いかけるような作品です。原発やヘリコプターのしくみ・ルールなど専門的な所まで細かく説明があって為になりました。事件に関る人達の目線に切り替り話が進んでいく所も斬新でした。

